(1)種切り


朝6時半に蒸し上がった米。この蒸米を冷ましてから7時頃に麹室内に引込み、ある程度品温を下げたら「種切り」そして「床もみ」をしていきます(この日は7時半頃にスタート!)。麹の種菌を振り、蒸米にまんべんなく菌を付けていく作業です。

まずは引込み。「だいたい40℃から35℃の間で引き込んで、35℃を切る程度で種を振ります」と犬塚さん。
まずは引込み。「だいたい40℃から35℃の間で引き込んで、35℃を切る程度で種を振ります」と犬塚さん。
蒸米を広げて冷ます。麹造りにかかる時間は使用する製品にもよるが、48時間から52時間程度とのこと。
蒸米を広げて冷ます。麹造りにかかる時間は概ね48時間から52時間程度。


「じゃあ振っていきますね」と言って、静かに種を振り始めた。
「じゃあ振っていきますね」と言って、静かに種を振り始めた。
振った種が落ちるまでは1~2分程度。南部から泉橋酒造に来るようになって6年目という蔵人さんと2人、落ちきるのをそっと見守っていた。
振った種が落ちるまでは1~2分。犬塚さんと南部地方から来られている蔵人さんの2人がそっと見守る。
種を振った面とは逆向きに裏返していく。1回振って裏返し、もう一度振って裏返し、3回目で全てを振り切った。
種を振った面とは逆向きに裏返していく。1回振って裏返し、もう一度振って裏返し、3回目で全てを振り切った。

麹の胞子を米の一粒一粒に付着させるためにもみ込む作業が「床もみ」。「きちんと種麹が付いていないと破精落ちといって麹にならずにただの硬い米になってしまう。一番大事で繊細な作業」だと犬塚さんが教えてくれた。
麹の胞子を米の一粒一粒に付着させるためにもみ込む作業が「床もみ」。「きちんと種麹が付いていないと破精落ちといって麹にならずにただの硬い米になってしまう。一番大事で繊細な作業」だと犬塚さんが教えてくれた。
最後に床の真ん中に山状にしていく。「せーの」で2人が左右に引っ張る。
最後に床の真ん中に山状にしていく。「せーの」で2人が左右に引っ張る。
再度「せーの」で前後へ!
再度「せーの」で前後へ!

「水分量によって山の高さや形を変えます。今回はちょうど良い水分なので、いつも通りの高さでいきます」
「水分量によって山の高さや形を変えます。今回はちょうど良い水分なので、いつも通りの高さでいきます」
きれいな山状になり、布で包み込む。
きれいな山状になり、布で包み込む。
布以外にもビニールやゴアテックスなど、米の状態に合わせて包み方は変わる。
布以外にもビニールやゴアテックスなど、米の状態に合わせて包み方は変わる。

種切りから床もみまでが終わった! 「室の中は毎日が運動会です」と笑う犬塚さん。
種切りから床もみまでが終了! 「麹室の中は毎日が運動会です」と笑う犬塚さん。